葉酸がいっぱいの食べ物は私たちの身近に今日から始められる葉酸生活

葉酸の役目と1日に必要な量はどのくらい?

はじめに簡単に葉酸について説明すると、葉酸は人間の体が細胞分裂するのに欠かせない栄養素です。

そして造血に深くかかわり、葉酸が極端に不足すれば貧血を引き起こしたりもします。

また、厚生労働省は赤ちゃんの先天性異常である神経管閉鎖障害の発生率を減少する効果があるとして、妊娠前から妊娠中期にかけての女性が葉酸を多めに摂取することを推奨しています。

ちなみに一般の成人が1日に摂取してほしい量は、400μgで、妊娠前から妊娠3ヶ月までは640μg、それ以外の時期の妊婦では480μgとなかなの量が必要なのです。

ですからぜひ食事には葉酸の多い食べ物を取り入れる習慣をつけましょう。

葉酸がいっぱいの食べ物は野菜が主役

葉酸という栄養素はビタミンBの仲間です。

でもなぜ「葉」という字が付けられたかといえば、ほうれん草から発見された栄養素だからです。

ですから葉酸は葉物野菜をはじめとした緑黄色野菜からたくさん摂取することができます。

代表的なのはやはりほうれん草で、100gで210μgが摂取できます。

ちなみにほうれん草100gは小鉢にお浸しが軽く2杯分ほどの量になります。

大人が1日に摂取したい葉酸の量は400μgなので、これはおよそ半分にあたる値になりますね。

でも一番葉酸が多い葉物野菜は菜の花。

100gでなんと340μgもの葉酸がとれるのです。

菜の花は春の野菜なので、春には積極的に食事に取り入れましょう。

他には水菜や豆苗にも豊富で、それぞれ100gにつき150μg前後の葉酸が含まれています。

葉酸は葉物野菜じゃなくても大丈夫

もちろん、葉酸をとりたいからといって葉物野菜にこだわる必要はありません。

葉物野菜でなくても葉酸を多く含んだ野菜はたくさんあります。

たとえば意外にも枝豆は100g中320μgと、菜の花と同じくらいの量が含まれていて葉酸摂取にはお勧めの野菜です。

次いで葉酸が豊富なのは、ブロッコリーの210μg、アスパラガスの190μgです。

そしてトウモロコシも緑色ではないのに143μgとなかなか頼りになる野菜なのです。

このように葉酸は葉物野菜に限らずいろいろな野菜で摂取できますし、どれもスーパーで簡単に手に入るものばかりです。

ほんの少し意識すれば葉酸が豊富な食事をとるのは難しいことではありません。

ぶっちぎりの葉酸含有量を誇る食べ物はレバー

ここまでで、「葉酸は野菜に多いのね」と思った人が多いのではないでしょうか。

しかし、葉酸含有量のトップスターは野菜の中にはいません。

堂々のトップに君臨するのはなんとレバーなのです。

その含有量はなんと100g中800μgと、菜の花の実に2.5倍なのです。

でもレバーにはちょっと注意が必要です。

レバーにはビタミンAも同時に多く含まれているのですが、これはとりすぎても葉酸のように体外に排出されず蓄積されてしまうのです。

そのためにレバーで葉酸を取る際には食べ過ぎないようにしてくださいね。

レバーは1食30から50gが適量になります。

また、毎日は食べないようにしましょう。

あとは卵も葉酸が多い食べ物で、こちらは1個24μg葉酸を含んでいます。

魚介類や海藻類ではカキ、ホタテ、わかめ、のりがおすすめ

魚介類や海藻類も葉酸が多い食べ物です。

中で最も多いのはカキで、100g中80μgの葉酸を含んでいます。

同じ貝類のホタテもなかなかです。

こちらは100gでカキの半分の40μgを摂取することができます。

そして海藻類ではわかめです。

わかめは100gだと大変な量になるので、戻した後10gに換算して数値を出すと、葉酸の値は23μgになります。

のりも豊富で、こちらは大判一枚につき57μgの葉酸がとれる食べ物です。

これらは主食というよりも食事のお供としての位置づけが適任でしょう。

葉酸は現在では大切な栄養素であることがずいぶん広まりました。

その結果、いろいろな食べ物に意図的に添加されることも多くなっています。

たとえば卵や牛乳、お米のパッケージに「葉酸」という文字を見たことがある人もいるのではないでしょうか。

これらは「葉酸強化食品」と呼ばれる食べ物で、普通のものよりも葉酸の含有量が多く作られています。

どうしても普段の食事で葉酸が不足しがちだという人たちは、こういった葉酸強化食品も利用してみたはいかがでしょうか。

このように葉酸は私たちにとって身近な食べ物にも豊富に含まれています。

だから少し意識すれば、今日からでもすぐに食事に取り入れることができるのです。

「栄養を考えた食事ってなんだか難しそう」なんて思わずに、無理のない範囲でこれらの食材を積極的に使ってみてくださいね。